サラサーテの影が潜む!ロンド・カプリチオーソ

新年のご挨拶もスッ飛ばし恒例大放置祭のこちらのdiary… 誠に悪しからずですm(__)m  本年も宜しくとのフレーズは季節外れ甚だしいため、新年度もどうかよろしくお願い申し上げます!

 

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年明けに渋谷のJZ Bratにて『弦想夜 vol.2 ~弦ハジメ~』ギタリストの松尾俊介さんと再共演させて頂きました。

ご覧の通り通常のクラシカルなホールとは一味違ったオシャレライヴ空間で、お馴染みのピアソラ作品は勿論ながら敢えてシューベルトやサン=サーンスなどの本気クラシック!な作品にも挑戦。

昔からアルペジョーネはチェロかヴィオラでしか弾けないものと嘆いていたところ、昨年ギターとのデュオレパートリーのリサーチ中にヴァイオリンとギターの音源へ在りつき万歳三唱🎶   大半の演奏家仲間は『シューベルト=手ごわい』と身構えつつ、それでも挑みたくなるシューベルトの覚醒とは何なのか、、 歌曲の王の手掛けた作品はその呼び名の如く旋律が非常に自然で華美でない。よくファッションでもインテリアでも ” Simple is BEST”と謳うキャッチフレーズに遭遇しますが、ただ地味であったり単調な”simple” は決して人を魅了しないはず。満タンから削ぎ落とし自然に馴染む心地良さを体現してこそ留意され魅せる”simple”と化す。その上 “自然”であることって意識すればするほど難しかったりしませんか、、? シューベルトの音楽は達観した才能を満艦飾に撒き散らさずに人の心に自然と寄り添う究極の洗練(simple)の宝庫。だからチョー手強い!されど惹かれるワケです💕 どうでもいいけどシューベルトって絶対良い人だったと予想~^^

ピックアップ2曲目はサン=サーンスの序奏とロンド・カプリチオーソ♬ ヴァイオリンのヴィルティオーゾの中でも奏者・聴衆の双方に愛され続けている名曲の一つですね。学生の頃から幾度か弾いてきているこちらの作品を、ふとダメ元で松尾さんに「ギターでは弾けないよね…⁉」と身勝手な質問をしたところ「出来る気がする!」とまさかの吉報が~✧(全身で拍手)おかげさまで多分日本初演と思われる幻のVn & Gt arr. 版を晴れてお披露目することができました。これまでピアノor オケ版では完全に、”印象主義ダダ漏れおフランスのエスプリ”(誉め言葉です;)が充満した作品として接していましたが、ギターの音に包まれた途端にアラ不思議~ スペインの風が吹き荒れアルハンブラで弾いているかのよう。(㊟行ったこともないくせに)聴きにきてくれた友人からは「アルハンブラ宮殿の噴水の横で演奏しているシーンをドローンで空撮している映像が脳裏に浮かんだ!」と妄想力に長けた感想頂きました。スペイン風にも感じられる曲調に関して強ち間違ってないかもしれないサラサーテの陰謀説エピソードは公演中の松尾さんのMC然りです。これまでパステル調で捉えていた(思い込んでいた)ロンカプがヴィヴィッドカラーに心機一転🌠 皆様にもお楽しみ頂けていれば幸いです。

一つ平謝りしなければならないのは、せっかくJZ Brat専属のバーテンダーさんが一夜限りのオリジナル『弦想夜カクテル』(爽やかな青リンゴベース🍸)を作って下さったのに一部のMCで皆様へご紹介するのをウッカリ忘れてしまいました…(舞い上がってマシタ;) 本当にゴメンナサイ🙇  次回は冒頭で必ず!!